天命を生きる by キャサリン門田

魂の聲を聴き、天命を具現化する生き方・働き方をデザインする。ビジネス・プロデューサー「キャサリン門田」のブログ。

「仕事・働く・お金」の意味が変わる!

  年末年始で様々な本を集中的に読んだ。中でも、特に印象的だったのが、こちら。
西野亮廣・著『新世界』。https://amzn.to/2CYtb17 

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 基本的にタレント本は読まないが、友人の某経営者が絶賛していたので買ってみた。
 で、何が印象的だったか?

 第一に、40代以上の旧世代と、20代の若者とではもう決定的に「仕事・働く」ことの意味がちがうんだ、という点である。

 旧世代にとっての仕事とは、労働であり苦役だ。お給料をもらって人並みの生活をしたければ、「嫌なことでも我慢して働かねばならぬ」「大嫌いな上司に従うべき」というものだ。
 だが、この本で紹介されている若者たちは違う。わざわざお金を払って、その仕事を手に入れに行く。もはや仕事は、お金をもらうための手段ではない。彼らの仕事を取りに行く動機は、「オモシロイことをしたい」であり、その経験や実績から「信頼を得る」事にある。
 こんな仕事観を持っている若者に、旧世代はこう言う。「給料払ってやってるんだから働け」と。もちろん、こう言うほどに、若者の心は離れていく。
 ずいぶん前から「若者は3年持たずに会社を辞めてしまう」ことが問題視されているが、そもそも仕事観が根底から違うのだ。旧世代の論理も説教も、何の効果はない。説明するほど嫌われるのがオチだ。

 そして、第二に、「お金」「稼ぎ方」が違う。

 旧世代にとってお金とは、イヤなこと(労働)をして、その代わりに報酬として受け取るもの。だから、「お金=汚いもの」「お金の話は、はしたない」と感じる人は多い。
 一方で、この本で紹介される「お金」とは、信頼された証。すなわち、真実を伝え、正直な感想や意見を語り、誠実に自己表現し、それに共感・賛同されることが「信頼」。この信頼はお金に変換できる価値であり、クラウドファンドによってダイレクト課金が可能となる。
 もう、お金を得るために、労働する必要はない。むしろ、好きな事を思う存分に楽しんでやることが、他者の目には信頼となる。真剣に遊ぶ人が儲かる時代なのだ。これは、ホリエモンなどが以前から力説している点と同じ。
 よく似ているが大きく違うのが、有名タレントたち。彼らは注目されているが、信頼はされない。メディアの中で、スポンサー企業の意向に沿った言動をし、誰かのシナリオ通りに動くので、正直な情報発信はしない。だから、信頼されず、お金に変えられる価値が低い。

 さて、私がこの本を読了した正直な感想は、「賛同」である。

 会社員という封建的な古い働き方は、もう16年も昔に手放した。イヤな上司はいない。不本意に時間を拘束されるような労働はしていない。いまは、やりたい事しかしない毎日だ。時々、その活動(本業は企業向けのコンサルティング)から得た正直な思いを、メルマガやSNSでつぶやき、賛同者を募って小規模なセミナーを開催する。それで、お金は回っている。
 さらに、時々こう言うことがある。「お金は要らないので、お手伝いさせてください」と。これは、無償労働の代わりに、新しい経験や知見・人脈を求めてのことだ。わずかなお金を得ることより、何倍も価値を感じている。まさに、この本で紹介されていた若者達と心境は同じだ。

 時代が変われば、仕事観は変わる。お金の価値も意味も変わる。それを感じさせられた本である。
 もちろん、このトレンドを企業は熟知し、経営に反映させて行かねばならない。もう旧世代の思い通りにはならない。若者の心を掴み、彼らの「オモシロさ」という期待に応える企業しか、残れないだろう。この先、企業の役割の一つは、若者に活躍の場を与え、彼らが育つことを支援することにある。それを経営者は深く理解し、マネジメント行動に落としこんでいくべきだ。

 新世代が活躍する。それがまさに『新世界』なのだろう。気になる方は、ぜひご一読されたし。
 読んで賛同するか?反発するか? それで、あなたが新世代派か旧世代派か分かるだろう。

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