世間では「働き方改革」がブームで、生産性の低さを問題視している。だが、そもそも「はたらく」が出来ていない人が多すぎる事こそ問題なのではないか?
経営コンサルタントとして私は、クライアント企業で「問題社員」と呼ばれる人達の面談をするが、呆れ果てること多しなのである。
彼ら彼女達は口々に文句を垂れる。
「給料が安すぎる」
「残業が多くてウンザリ」
「やらなきゃならないことが多い」…。
そして、従業員の権利を声高に叫ぶ。
では、彼ら彼女達は、そう立派なことを言うだけの義務や役割を果たしているのだろうか?
【はたらく】とは、はた(他・傍)にいる人々にラク(楽・価値)をもたらすこと。つまり、周囲の人々から感謝されるレベルの仕事をして初めて、給料をもらう資格がある。この「誰かのために我が身を使って貢献する」マインドこそ尊い。
これができている人を世界は放っておかない。必ずや、その尊い貢献に見合った報酬を何らかの形でもたらすだろう。
それにひきかえ、文句を言いまくる人達はどうだろうか?「生活するために給料が欲しい」「給料もらうために、仕事は我慢してイヤイヤやっている」人達には、微塵も貢献意識は見られない。あるのはむき出しの自我であり、エゴだ。
自分自身が楽しい・好きなことのみやり、イヤなこと面倒なことを忌避するのは【どうらく(道楽)】。
自分がラクをしたいと手を抜き怠慢なのは【じだらく(自堕落)】。
いずれも、ぱっと見の行動は似ていても、目的や成果は【はたらく】とは似ても似つかない。
そんな人達は、遅かれ早かれ職を失うだろう。AIや高度ITが、ヒトを労働から解放してくれるから。
さて、あなたは、誰のどんな期待に応え、ニーズを満たすために貢献するのか? それが、本来の【はたらく】である。
働き方改革の前に、本当に自分は「働いているか?」、自分にとって「意味のある仕事とは何か?」その辺りから深く考えてみた方が良いのでは?
形ばかり論じる「働き方改革」だが、本質的に「はたらく」の意味から考えるべきと思わせられる人達が多い。残念ながら、それが日本企業の内側なのである
(^^)v